2008/11/14

もはやここも日記というよりは月記…などと半ば開き直りながらまずは少し前のニュースに触れておく事にしよう。
いろいろな記事を読み比べて立件までの経過を把握してみるのも興味深いかも。
こういう事件で悲しいのは、なぜ直接の被害者である20代女性巡査が現行犯逮捕していないのかということ。
君の腰の手錠は何のためにあるのかねと…。
だって、僕がナイフを突きつけてまるでジョークのように笑いながら「刺すぞ」って言ったら逮捕するでしょう。
やっと数日後に「いやあ、今日、こんな目にあっちゃって」って同僚や上司を通じて上に報告する…なんてありえないでしょう。
で、銃を突きつけた男性警官は立件されたものの「逮捕」はされていない模様。
立件も「銃刀法違反」らしく「殺人未遂」とか「脅迫」ではない模様。

自分はずいぶんとこの日記で、軽く精査すればすぐに「ジョークと判る」ネット上の犯行予告などについて、逮捕の必要はないんじゃないかという私見を述べてきた。
ここ数年、モラルハザードなどと呼ばれている現象をお嘆きの方々には「ふざけるな」と思われるだろうが、書いてきた。
そこには「逮捕」という人の人生を左右するような事柄を警察の思惑で勝手に判断してほしくないという思いがあるからだ。
また、ネットの犯行予告に関しては、書き込みのログは被疑者が削除できない掲示板側の管理者によって保存されている訳だし、逮捕者の多くが無職で逃亡の畏れはないだろうから、厳密に言えば逮捕の要件は満たしていないとも思っている。

さら加えて言えば、「逮捕=有罪=犯人」であるかのごとく報道を通じて世間に認知されてしまう世の中のあり方にも疑問がある。
その辺に関しては、先月末にこういうニュースがありました。
報道側のリアクションの一例
かなり投げやりな見解で浅い。思考停止状態。しかし、このような見解も何も書かない報道機関よりはましだろうと消極的に支持しておこう。
もうひとつはやや強気のリアクション
小倉智昭キャスターの発言にある「(報道する側には)起訴猶予になったり、不起訴になったりすると切り捨ててしまう悪いところがある。それは反省しなければならないが、逮捕になった容疑者にはどうしてもこういう言い回しになりがちですよね〜」という後半の部分を、報道側が無自覚に「当り前」と思ってほしくないと願う。
今回の件では、民放アナウンサーが淫行で逮捕された中学教諭に対して「あきれた。しかもよりによって」と発言した事が配慮に欠ける、となっていて実際はどのような構成の元にその発言が行われたのか僕は知る由もないのだけれども、よくニュース番組で本題に入る前に容疑者移送や事件現場の映像に「あきれた。しかもよりによって中学校教師が淫行で逮捕です」と、いわゆる「煽り文句」が一言あって「本日、○○県の…」と本題に入ったりするケースって多くあると思う。
ひどい時は、煽り文句の直後にCMが入る。本題のニュースはCMの後だ。
そのような構成の工夫(?)に費やす知恵を報道ならば他の部分に費やした方が懸命だと思う。
とりわけ「警察発表そのまま独自取材無しイメージで感想付加」的な犯罪報道の垂れ流しは危険だと感じている。

この辺は「記者クラブ」問題などと併せて色々と考えなければいけないのだけれど、難しい問題なので「この問題に関しては、私たちも、今後、よく考えていかねばなりませんね」と、とりあえず僕も思考停止しておく。ダメじゃん。

あと裁判系で驚きの出来事
記事にある「着衣状態の女性を狙った撮影行為が有罪となる珍しい判断。司法関係者からは『場合によっては、街中で女性をジロジロと見る行為が罰せられることもありえる』との声も上がっている。」って部分。
―ううむ。―ジロジロ。
婦警撮りしてる立場だと、今回の最高裁の判断は非常に困る。
なぜならば、フェティッシュな性欲を掻き立てる婦警制服が猥褻だという事になってしまうではないか。

最後に田母神クンの件について。
この人の「政府見解に一言も反論できないなら、北朝鮮と同じだ」って部分だけど、「戦前の日本と同じだ」と表現できない点に人としての器の限界を感じる…って僕のような器の人間が言うこっちゃないか。
ま、更迭されて自由に発言できる立場を手に入れたのだし、政府見解に反論する自由は憲法で保障されている訳だから、「更迭人事でひと足早い定年退職。でも、そんなの関係ねー」とか言いながら今後は自論を展開して下さい。
でも、まー、その際は「関係ねー」じゃなくて、時期的に「吟じます」あたり使った方がいいかも。

「日本は侵略国家の濡れ衣を着せられてる気がする〜♪ ―あると思います!」



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