婦人警官 屈辱 |
part 00 |
夕暮の春日署の署長室には、珍しく明かりが灯っていない。しかし、部屋の中には数人の気配がある。 床に、うつ伏せになった女性が転がっている。 その女性は、婦人警官の制服を身に着け、縄で手足を縛られている。 彼女がいる場所には、通常は来客用の応接セットがあるのだが、テーブルだけが取り払われ、彼女を囲むように、数人の男達が高級ソファに腰掛けている。彼らは、皆、男性警察官の制服を着ていた。 最も恰幅のよい、白髪の男が重い口を開く。 「君も、部下には恵まれなかったようだねぇ。」 白髪の男は、縛られた婦警の腹に靴のつま先を入れ彼女を仰向けに転がした。婦警の顔が見える。彼女の口は猿轡で塞がれている。その顔をよく見ると、彼女は、今日、恵と一緒に駐車違反の取り締まりに出かけた先輩の婦警だった。 「岬クン。君は交通課をきっちりと勤め上げれば、来年度は、県警本部への栄転が約束されていたと言うのに…」 「全く、我が春日署には、もったいない婦警なのになぁ…」 「惜しい人材だが…恨むなら、鳥越という、馬鹿な後輩の婦警を恨むんだな…」 白髪の男性が口火を切ったかのように、複数の中年男性の声が聞こえ始め、岬と呼ばれた婦人警官の四方から足が伸び、縛られた彼女をいたぶるように、床に転がし始めた。 岬婦警は猿轡をされてはいるが、その表情から理知的な雰囲気が漂っている。その知性に溢れた顔を苦痛にゆがめながらも、怒りを込めた眼で、床を転がされながら、白髪の男性を、キッと見つめている。 「岬クン、そんな眼で、署長の私を見るもんじゃないよ…」 春日署々長を名乗る白髪の男性は、靴を履いたまま、婦人警官、岬の頬を踏みつけた。岬の顔が醜く歪む。 「ン、ググ…」 猿轡をされた岬は、声にならない呻き声を上げるほかはない。その靴のつま先が岬の鼻の方へとずらされ、彼女の形よく整った鼻を弄び始めた。 「フフフ…、エリート街道を進もうって美人婦警も、こうなると惨めなもんだねぇ。」 岬は、顔面を春日署々長の靴で嬲られながら、同時にその胸を、腹を、そして、尻を、他の男達の靴の裏で押されていた。 紺色の制服が乱れ、靴の跡で汚されてゆく。 スカートの裾が捲くれて、白いスリップのレースがのぞく。 ある足は、上着の合わせ目からつま先を侵入させ、乳房の上を円を描くように踏みつけている。また別の足は、岬が固く閉じている両方の膝頭の間に割り込もうと試みている。そして、また別の足は、つま先で彼女の臀部中央を、一定のリズムで、蹴りつづけている。 「しかし、大陸の奴らは、皆、ああなのかね。」 白髪の署長が、口を開く。 「調子にのせすぎましたな…」 「奴らの宝石密輸に便乗して、当分は上手い汁が吸えると思ったのですが…」 「結果、それをネタに、こちらが、たかられるとは…」 「半島の連中と違って、商売が上手いというか、汚いというか…、ま、我々も相手のことは言えませんが…」 婦人警官、岬の全身を足だけで弄びつづけている男達は、静かに会話を続ける。窓の外、薄暮の街並みをちらりと見た署長は、腕時計を見て、時間を確かめてから、男たちに質問した。 「で、回収の方は一体どうなっているんだ。岬クンの部下の、んー、なんと言ったか…」 「鳥越恵…。」 「ウム。その鳥越という婦警のせいで遅れているのか?」 「いえ、そんな事はない筈です。彼女はたまたま…ですよ。」 「セキュリティの解除が手間だそうで…先程、神倉の方から報告が…」 「うちの婦警、二人の始末はどうするつもりだ?」 「鳥越の方は神倉に任せてあります。」 そして複数の男性の眼が岬に向いた。 「彼女は、我々が…」 「すぐに始末するのも、もったいないですからな…」 「ま、十分楽しんでから…と、いうことで…」 既に、岬の顔には死相が浮かんでいる。 -つづく- (Ryo's Collection「婦警屈辱物語」intermissionより転載) |
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