婦人官 汚 01   02   03   04   05   06   07   08   09   10   11   12   13   14   15  



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13.

「ガボガボガボ…」

水は勢いよく葉子の顎の方向から流れてくる。
あわてて口を固く閉じた葉子だったが、水流は彼女の鼻腔を責めるように流れ込んできた。

水の勢いが弱なったが、金髪は葉子の顔を便器の中に押し付けたままだ。

「ゲホゲホゲホ…」

葉子は大きく咳き込み、激しく息を吸った。
その瞬間を逃さず、金髪は水洗レバーをもう一度押した。

ゴォと大きな音がして、再び葉子の顔を水流が襲った。
大量の水が彼女の喉と鼻に流れ込み、気管の中へも侵入してくる。

その残酷な儀式は数回に渡って繰り返された。

「ちったぁ、口の中がキレイになったかなぁ。え、婦警さんよぉ!」

金髪が乱暴に葉子の髪を掴んで彼女の顔を上げ話し掛けた。

「ガホッ…ゲ…ェッ…ウェェェ…」

葉子の身体の中から嘔吐の感覚が込み上げてくる。
背中が呼吸のリズムに合わせてに大きく上下している。

「ツヨシ君。口の中キレイにするにはウガイだけじゃダメなんだよ。」

メガネの少年の声が個室の入口から聞こえてきた。

「ァン?」

金髪がメガネの少年の言葉の意味を図りかねるような声を出して扉の方に顔を向けた。
葉子も、頭をだらりと力なく下げたまま、視線だけで個室の入口に視線を送った。

「ウガイだけじゃダメ…歯磨きしないと虫歯になっちゃうよ。」

嬉しそうな笑顔をしたメガネの少年の手には、清掃具置き場から取ってきたのであろう、
便所掃除用の柄付きタワシが握られていた。


14.

メガネの少年を見て金髪が大笑いした。

「アハハハ、そりゃそうだ。リュウちゃん、そりゃいいや。ハハハ…」

葉子は茫然とした表情で軽く口を開いたままだった。
その口に金髪の人差し指と中指が、突然、抉り込むように挿入された。

「ンァ」

指を葉子の口の中に入れた金髪の掌は彼女の顎を包むように持ち、
さらに、もう一方の手で葉子の髪を後ろに向けて力強く引っ張った。

「ゥハ!」

葉子の小さな口は、金髪によって無理矢理こじ開けられてしまった。

「アァアァアー!」

これから何が起こるのかを察した葉子は目を大きく見開き、
抵抗の声をあげようとしたが、無理矢理に開かれた口元は言葉を発する事が出来ず、
喉の奥が、声にならない虚しい音を響かせるだけだ。

「入るかな?」

メガネの少年は、そう言いながら柄付きタワシのスポンジの部分を、
大きく開かれた葉子の口に押し当てた。

「フー!ムーム、ムゥーム!ムゥ!」

スポンジ部分の先端が葉子の口の中に侵入してきた。
そのタイミングを見て、金髪の指が口から抜かれる。
スポンジは葉子の口の入口で柔らかく縮み、口の内部で拡がっていく。

徐々に柄付きタワシが葉子の口元から押し込まれていく。
それに伴って、唇の部分で絞られたスポンジは、そこに染み込んでいた液体を、
葉子の口の中に垂れ流していった。

苦く酸っぱい感覚以上に強い薬品の臭気が葉子の口腔内部に広がった。


15.

舌を含む口の中全体がしびれ、感覚が麻痺していった。
胃の中が焼けるように熱を帯びていくのを感じた。

ゴボ。

異物の侵入を拒否するように、葉子の胃袋が大きく揺れた。
喉の奥から胃の内容物が一気に噴出してきた。

「ガホ、ゥエエエエェェ…」

葉子は激しく嘔吐した。
柄付きタワシのスポンジ部分を口いっぱいに含んでいたせいで、
出口を失った吐瀉物は鼻腔をも抜け体外に排出される。

「ぅわ!汚なっ!」

メガネの少年が思わずタワシを持つ手を離した。
カラン!
柄付きタワシが便器の中に落ちる。
その上にドボドボと音をたてながら葉子は胃袋の中身を吐き出しつづけた。

「てめぇ、ゲロ吐くなら吐くって言えよ、このやろぅ!」

金髪が顎を持っていた手を離し、葉子の制服の背中に掌を擦り付けるようにして拭きながら、
もう一方の手で彼女の髪を強く握り、だらりと首を垂らしていた葉子の頭部を引き上げた。

「アハハハ、なんて顔だい婦警さん。美人が台無し!」

メガネの少年が大声で笑った。

葉子は、だらしなく開いた口元と鼻の穴から粘液状の汚物を糸を引かせて垂らし、
瞳の焦点すら既に失っていた。


16.

「また、顔洗っとけ!」

金髪はそう言って葉子の顔を再び便器の中に突っ込み、水洗レバーを押した。
大量の水が勢いよく葉子の顔面に流れてくる。

「今度は擦んなきゃキレイになんねぇぞ!」

金髪は何度もレバーを押しながら、葉子の顔を便器の底になすり付け、
擦り付けるように、容赦無く前後に激しく動かした。

その金髪の荒々しい洗礼が落ち着いたとき、葉子の口からポツリと泣き声が漏れた。

「…もう、許して。…お願いだから、もぅ、許して。」

それを聞いた金髪は再び葉子の髪を強く握り、彼女の頭部を乱暴に振りながら言った。

「何、言いやがる、このアマ!そう簡単に許してもらえるわけねぇだろ!」

そこへ、メガネの少年の穏やかな声がする。

「ツヨシ君、そう言うなよ。婦警さんも女性なんだからさ、優しくしてあげなきゃ。」

ぐったりと顔を落した葉子の視界の隅に、メガネの少年の物と思われる、
薄いブルーのスニーカーが見えた。

「ひどい目にあって喉が渇いたでしょう。今日は特に暑いから…。さ、顔を上げて…」

葉子は今度は自らの意思でゆっくりと顔をあげた。
メガネの少年が長いホースをもって葉子の前にしゃがんでいた。
ホースの先端からは、水がピチャピチャと床に音を立てながら流れ出していた。

いきなりホースが葉子の口に差し込まれた。

「ング!」

その瞬間、メガネの少年は素早い手つきでナイフの先端を葉子の鼻の穴に挿入し、
外側に向かって力を加えて言った。

「こぼしちゃダメだよ。鼻の穴がビローンと広がっちゃうからね…ククク。
 僕がいいって言うまで飲みつづけるんだよ。」
「ゥンー、ンムゥーン…」

鼻腔内部にあてがわれたナイフに対する恐怖で、葉子は額に玉の汗を噴き出させながら、
苔のヌルリとした感触と青臭い匂いのするホースの先端から流れ出てくるカルキ臭い水を、
グビリグビリと喉を鳴らしながら体内に流し込み始めた。


  -つづく-

 

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